当財団の精神薬療分野の平成25年度助成金受領者に研究成果を報告していただく、第47回精神神経系薬物治療研究報告会を平成26年12月5日(金)に大阪の千里ライフサイエンスセンターで開催しました。 発表者・共同研究者及び財団関係者並びに聴講の方々を併せて約110名の参加がありました。
今回は、一般研究助成金受領者24名、若手研究者助成金受領者10名の中から口演発表9題、ポスター発表25題、及び大阪大学の武田雅俊先生による特別講演がありました。
研究報告会の開始にあたり当財団の村松実理事長より挨拶があり、精神薬療分野における助成の目的や研究報告会への期待を述べられました。
(村松実理事長 挨拶) | (口演会場) |
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口演発表では、三國雅彦先生(理事)を座長に双極性障害関連1題、うつ病関連3題が発表されました。
座長:三國雅彦先生 | 演者:沼田周助先生 (徳島大学) |
演者:島崎愛夕先生 (藤田保健衛生大学) |
演者:樋口文宏先生 (山口大学) |
演者:堀川英喜先生 (九州大学) |
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さらに座長を西川徹先生(評議員)に交代し、統合失調症関連1題、抗精神病薬関連2題、発達障害関連1題、摂食障害関連1題が発表されました。
座長:西川徹先生 | 演者:内田裕之先生 (慶應義塾大学) |
演者:福井直樹先生 (新潟大学) |
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演者:坂寄健先生 (日本医科大学) |
演者:牧之段学先生 (奈良県立医科大学) |
演者:久島周先生 (名古屋大学) |
特別講演は、松下正明先生(名誉理事)に座長をお願いし、武田雅俊先生(理事)に「DSM-5 が失ったものとこれからの精神医学」というタイトルでご講演を頂きました。
武田先生は2013年に米国精神医学会が発表した精神疾患の診断基準のDSM-5について取り上げられました。
DSM-5により、診断の信頼性は向上したが、診断の妥当性についてはまだまだ検討すべきであると問題提起され、診断の妥当性を高めるためには、精神疾患で悩み苦しんでいる患者さんの主観的体験を正しく評価することが重要であり、精神科医は、患者さんやそのご家族から十分に話を聞くといった姿勢を忘れてはならないとまとめられました。
座長:松下正明先生 | 演者:武田雅俊先生 |
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ポスター発表は5パートに分かれて行われました。尾崎紀夫先生(評議員)、渡邊衡一郎先生(選考委員)、 白川治先生(評議員)、大森哲郎先生(選考委員)、篠崎和弘先生(選考委員)に座長をお願いいたしました。
遺伝子多型や病態マーカーに関する研究、PETやMRIを用いた脳画像研究が多数発表されました。
ポスター会場 | ポスター会場 |
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